Dr.中川のがんから死生をみつめる:/13 臓器移植法の改正論議
Dr.中川先生のコラムです。
臓器移植法の改正の問題を説明してくれています。
やっと改正され、移植を待っている人に光があたってくれる事になります。
しかし、まだまだ問題が残ったままの船出のようです。
Dr.中川のがんから死生をみつめる:/13 臓器移植法の改正論議
<以下、記事の引用です>
Dr.中川のがんから死生をみつめる:/13 臓器移植法の改正論議臓器移植法の改正が話題になっています。この法律は、脳死での臓器移植に道を開くため、1997年に施行されました。臓器提供の条件として、本人の書面による意思表示と家族の同意の両方を求めています。また、臓器提供ができる年齢を15歳以上に限定しています。
法律では、人の死を脳死と定義しているわけではありません。本人の意思表示と家族の同意がある場合のみ、脳死だから、動いている心臓など「生きている」臓器を取り出すことを認めたものでした。3年後の見直しが定められていましたが、12年間近く、見直しはされてきませんでした。
米国では、年約3000例の脳死臓器提供が実施されています。一方、日本では、法律の施行後12年で81例と低迷しています。その結果、現在、1万2000人以上が臓器移植を待つことになっています。また、現行法では15歳未満の臓器提供が認められていないため、脳死臓器移植が必要な子どもは、1億円前後の費用を負担して海外で移植を受けることになります。
法改正のきっかけは、世界保健機関(WHO)が今年1月、「自国内での臓器移植の拡大」を求める指針改正案の採択を表明したことです。総会での採択は1年延期されましたが、海外も臓器不足は深刻で、欧州や豪州などは現在、日本人患者を受け入れていません。国内での臓器移植が進まない中で、唯一の道であった海外での移植の道も閉ざされつつあり、法改正が進められる背景になっています。
今回の法改正では、四つの法案が議員立法として提案されました。18日午後、衆院本会議で、A案が賛成多数で可決されました。A案は、脳死を「人の死」とすることを前提に、本人の意思表示がなくても、家族の同意だけで臓器提供を認め、現行では禁止されている15歳未満からの臓器提供を可能とするものです。このA案は、移植を待つ患者団体や日本移植学会などが支持したもので、脳死臓器移植を推進する立場のものです。
ただ、審議がわずか9時間と短かったうえ、人の死をどう考えるかなど大きな問題も抱えています。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)
