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Dr.中川のがんから死生をみつめる:/3 不老不死の細胞

Dr.中川のがんから死生をみつめる:/3 不老不死の細胞

中川先生の連載コラム/3のご紹介です。
下記にURLをリンクしましたので一緒に勉強しましょう。

Dr.中川のがんから死生をみつめる:/3 不老不死の細胞

地球という環境からすれば、人類は無限に増殖するがん細胞と同類だ!
というところには考えさせられますね。

<以下、記事の引用です>

Dr.中川のがんから死生をみつめる:/3 不老不死の細胞

 日本人の半数が生涯のうちにがんになり、日本人の3人に1人、65歳以上に限れば2人に1人が、がんで死亡します。戦争も貧困も縁がなく、衛生環境や医療が進んだ日本では、がんの持つ死のイメージは非常に強いといえます。

 ところが実は、がん細胞の特徴は、バクテリアと同じように無限に分裂を繰り返し、「死なない」ことなのです。がんの研究などで使われる「ヒーラ細胞」は、米国の黒人女性の子宮頸(けい)がんから採取したがん細胞です。この女性は、1951年にがんで亡くなりましたが、彼女が生み出したヒーラ細胞は、60年近くたった今も世界中の実験室で生きています。そして、十分な栄養さえ与え続ければ、永遠に生きていくはずです。まさに、がん細胞は「不老不死」なのです。

 私たちのからだの細胞は、まわりの細胞たちと協調しながら、必要な役割を担い、何回か分裂しますが、一定の時間がたつと自然に死んでいきます。しかし、がん細胞は、不老不死ですから、細胞分裂の回数に限りがありません。そして、がん細胞は、自分を生み出した患者のからだが必要とする栄養を横取りしながら、際限なく分裂を繰り返していきます。

 さらに、がんの病巣が大きくなってすみかが手狭になると、血液の「大海原」に流れ込んで新天地をめざします。ほかの臓器にたどり着いて、新しい植民地を作るのが「転移」です。そして、最終的には患者から栄養をすべて奪い取り、死に追いやってしまいます。がんの患者がやせるのはこのためです。

 がんが、それを生み出した大地(=患者のからだ)に対してしていることは、地球資源を消費しながら人口を爆発的に増やしている人類の姿とそっくりです。今後、地球環境が悪化すれば、人間も共倒れになるのです。

 無限に増殖するがんの姿は、人類があこがれ続ける「不老不死」が自然の姿ではないことを暗示しています。私たち生き物は、自分の人生を大切に過ごしたあと、次の世代にバトンタッチするようにできているといえます。
(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)

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