Dr.中川のがんから死生をみつめる:/34 たばこの害、周囲にも
中川先生のコラムです。
今回は私の大嫌いな<たばこ>について語ってくれています。
たばこの煙は、吸っている本人はフィルターで発がん物質から守られているのですね。
周りの人間はフィルターなしの、もろ発がん物質の塊の煙を吸い込むことになるので
喫煙者本人よりもたばこを吸わない奥さんが肺がんになったりするわけなのです。
しかし、食物の発がん物質は少しの値でも販売禁止になるのに、
タバコは発がん物質だとわかっているのにおかしな世の中になっています。
税金のためにこれからも発がん物質を売り続ける日本は、やはり<たばこ大国>のままなのでしょう。
断固たばこ発売禁止!
Dr.中川のがんから死生をみつめる:/34 たばこの害、周囲にも
<以下、記事の引用です>
Dr.中川のがんから死生をみつめる:/34 たばこの害、周囲にも厚生労働省が11月9日に発表した08年の国民健康・栄養調査で、日本人の健康志向がくっきり浮かび上がりました。男性の肥満が減り、運動志向が高まっていました。成人の喫煙率は21・8%、6年前より約6ポイント低下しました。男性は36・8%と、前年より2・6ポイント、03年との比較では10ポイントも低下しました。
それでも、40歳代の男性の喫煙率は51・9%に達し、先進国の中では、日本はいまだにトップクラスの「たばこ大国」と言えます。
たばこの問題がやっかいなのは、吸う本人だけではなく、周囲にも「累が及ぶ」点です。ときどき「たばこを吸っている自分は健康なのに、吸わない妻が肺がんになってしまった」という人がいます。自分が吸わなくても、周りに吸う人がいると、肺がんの危険性は20~30%も増えるといわれています。1日1箱以上のたばこを夫が吸う妻の場合、肺がんになる確率は、夫が吸わない妻の2倍以上とのデータもあります。
たばこについているフィルターには、煙に含まれる発がん物質を取り除く働きがあります。ところが、周囲の人はフィルターなしで煙を吸い込みます。さらに悪いことに、たばこの煙は温度が下がるほど発がん性が高くなります。本人が吸い込む煙より、周りの人が吸う煙の方が危険、というわけです。家族をがんにしたくないのであれば、たばこを直ちにやめることをおすすめします。
鳩山政権が検討しているたばこ税の引き上げを批判し、「喫煙権」を主張した国会議員がいました。しかし、たばこの煙が気体である以上、完全な分煙はありえません。ですから、発言が妥当とは思えません。
お酒も発がんリスクを高めますが、液体ですから周りには迷惑をかけません。(僕のような)飲み過ぎはいけませんが、たばこを吸わない人の場合、お酒による発がんの危険性は、それほど高まりません。ただし、お酒で顔が赤くなる人は要注意です。アルコールからできるアセトアルデヒドを分解する酵素の働きが不十分なため、発がんの危険が高まります。1日1合くらいなら毎日飲んでも大丈夫。ただし、1合でやめることが至難の業ですね。(中川恵一・東京大付属病院准教授、緩和ケア診療部長)
